取適法で変わる資金繰り 中小企業が見直したい決済・資金管理

2026年に施行された中小受託取引適正化法(以下、取適法)により、企業間取引における支払条件が見直されています。取適法では、代金は原則として請求書の受領日から60日以内、かつできる限り短い期間で支払うことが求められるようになりました。
こうした制度改正は、受注者の資金繰り改善につながる一方で、支払側の企業にとっては資金繰りや決済業務を見直すきっかけにもなります。本記事では、取適法による支払条件の変更が企業へ与える影響と、資金ギャップに備えるための決済・金融サービスについて解説します。

取適法によって支払サイトが短縮され、資金繰りへの影響も大きくなる

取適法は、中小企業を中心とした受託事業者を保護するため、取引条件の適正化を目的として施行された法律です。これにより、代金は原則として納品や役務提供の受領日から起算して60日以内に支払うことが求められ、またできる限り短い期間内で支払い期日を定めることが義務付けられています。そのため、これまで60日を超える支払サイトを設定していた企業では、支払条件の見直しが必要になる場合があります。
支払サイトが短縮されると、企業の資金の流れにも変化が生じます。例えば、これまで90日や120日程度の支払サイトを設定していた企業では、支払い時期が前倒しとなり、手元資金の流出が早まる可能性があります。
しかし、販売先との契約条件はすぐに変更できるとは限りません。入金サイトが従来のままであれば、支払いだけが先行し、一時的な資金ギャップが発生しやすくなります。

この資金ギャップによって、手元資金が不足しやすくなるだけでなく、その不足分を補うため短期的に資金調達が必要となることも考えられます。また、支払期限を適切に管理する必要があるため、支払い管理や資金繰り管理の負担も増えるでしょう。
取適法への対応は、法令を順守するだけでは十分とは言えません。制度改正を機に、自社の資金管理や決済の仕組みを見直すことも重要です。

制度対応だけではなく、決済・資金管理全体を見直すことが重要

取適法への対応では、支払期限を守るだけでなく、支払い管理・入金管理・資金繰り管理を一体的に考えることが重要です。それぞれを見直すことで、制度変更への対応力を高めるだけでなく、日々の業務効率化にもつながります。
例えば、支払い管理では、支払期限を適切に管理するとともに、支払い方法や業務フローを見直すことがポイントです。支払件数が増えることで担当者の負担も大きくなるため、業務を効率化できる仕組みづくりが求められます。
また、入金管理では、回収状況を把握しやすい環境を整え、入金確認や消込業務を効率化することが重要です。さらに、入出金の状況をタイムリーに把握できれば、資金繰りの見通しも立てやすくなります。
近年では、制度対応をきっかけに決済インフラ全体を見直す企業も増えています。自社の業務や資金繰りの状況に合わせて、適切な仕組みを整えることが重要です。

自社に合った決済・金融サービスを組み合わせて資金ギャップに備える

支払サイトの短縮による資金ギャップへの対応方法は一つだけではありません。支払い管理の負担が課題となる企業もあれば、入金管理の効率化が必要な企業、一時的な資金不足への備えを優先したい企業もあります。自社の課題に合わせて、必要なサービスを組み合わせることが大切です。

支払い管理を効率化したい場合

支払い管理の効率化を図る方法としては、請求書支払いをカード決済に切り替えることが可能になる「請求書カード払いオンライン ※1」の活用が選択肢の一つとなります。これにより支払先や支払日を一元管理しやすくなり、支払件数の増加による管理負担の軽減にもつながります。
また、インターネットバンキングである「りそなビジネスダイレクト ※2」や「でんさい ※3」を活用すれば、振込データの作成・送信や承認をWeb上で管理できるため、支払業務の効率化に加え、支払期日の管理や振込漏れの防止にも役立ちます。

入金管理を効率化したい場合

入金確認や消込業務の負担が課題となっている場合には、決済代行サービス「りそなPayResort+ ※4」の活用も有効です。請求から回収までの業務を効率化できるため、入金管理や消込作業の負担軽減につながります。また、資金状況を把握しやすくなることで、資金ギャップへの対応にも役立つ場合があります。

一時的な資金ギャップに備えたい場合

支払時期と入金時期のずれによって一時的な資金不足が生じる場合には、でんさいを利用している企業であれば「でんさい割引」により支払期日前に資金化する方法も選択肢の一つです。また、法人カード決済に切り替えることで、実際の資金流出を後ろ倒しできるケースがあるほか、短期運転資金や当座貸越を活用すれば、必要なタイミングで資金を確保し、資金繰りの安定につなげることができます。
重要なのは、一つの方法だけで対応するのではなく、自社の業種や取引条件、資金繰りの状況に応じて、必要なサービスを組み合わせることです。

取適法への対応では、支払期限を守るだけでなく、資金繰り全体を見直す視点が重要になります。支払サイトの短縮によって生じる資金ギャップは、多くの企業で起こり得る課題です。
支払い管理や入金管理を効率化し、必要に応じて資金調達も組み合わせることで、制度変更への対応力を高めるとともに、資金繰りの安定化も期待できます。
りそなの法人向けクレジットカード(請求書カード払いオンライン)や「りそなビジネスダイレクト」、決済代行サービス「りそなPayResort+」などのほか、でんさい割引や短期運転資金なども含め、自社に適したサービスを組み合わせることで、より安定した決済・資金管理体制の構築につながるでしょう。

制度改正を契機として、自社の決済・資金管理の仕組みを見直し、将来を見据えた経営基盤づくりにつなげてみてはいかがでしょうか。

※1 請求書カード払いオンラインはこちら
※2 りそなビジネスダイレクトはこちら
※3 でんさいについてはこちら
※4 りそなPayResort+はこちら

りそなBiz Actionではこれらの資料もご用意しております。ぜひご活用ください。

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2026年10月2日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
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