営業現場の「もったいない」をなくす!CRM導入で変わる業務の効率化

営業現場で「事前に知っていれば……」と感じる瞬間はありませんか?
営業部門における顧客情報の共有不足は、非効率な業務の温床です。
過去の商談内容が見えず、引き継ぎもうまくいかない、成約機会を逃してしまう。
そんな「もったいない営業」を防ぐ手段として注目されるのが、CRM(顧客関係管理)ツールの導入です。
本稿では、CRMによってもたらされる業務改善の具体例と、導入・定着における実務上の留意点をお伝えします。

CRM導入がもたらす営業変革

CRMを導入する最大の意義は、顧客情報の「可視化」と「共有化」です。
属人化しがちな営業活動を見える化し、組織全体で共有できるようにすることで、判断の精度とスピードが飛躍的に高まります。特に、次の3点で大きな改善効果が期待できます。

  • 営業と他部門の連携強化
    マーケティングやカスタマーサポートなど、異なる部署と情報を共有できるため、お客さまに対する提案の一貫性が保たれます。また、連携により同じお客様に対しての重複した対応(ヒアリングなど)を、未然に防ぐ効果も期待できます。
  • 経営層の意思決定を支援
    経営層が、現場の営業進捗や顧客傾向をリアルタイムにデータで把握することが可能になります。このことにより、重要な経営判断を含む商談でも迅速に判断・実行ができる、 データドリブンなマネジメントが可能になります。経験や勘だけに頼らない、現場の実情を踏まえた経営の実現に大きな一助となるでしょう。
  • 顧客対応のスピードと質の向上
    過去の対応履歴を即座に参照できることで、担当者が変わってもスムーズにフォローでき、信頼関係を維持できます。

こうしたCRM導入による効果は、実際の企業現場でも実証されています。
ここでは、りそなグループの支援を受けてCRMを導入した企業の事例をご紹介します。

事例紹介1:りそなデジタルハブ支援によるSalesforce導入

産業廃棄物処理業を営む株式会社シタラ興産では、営業担当者の活動状況(プロセス)や顧客情報が担当者の属人的な管理となっており、組織内でのリアルタイムな情報共有が難しい状況にありました。
この課題を解消するため、りそなデジタルハブの支援を受け、2022年にSalesforceを導入。営業担当者の活動プロセスの可視化をはじめ、顧客情報を一元管理できるようになったことで、リアルタイムに役員・上席からの指示が適宜可能になりました。
商談の質が向上し、社内全体で営業推進のスピードも高まりました。
また、営業日報に経営層がコメントを残せる仕組みを設けたことで、現場の意識改革も進み、組織全体のモチベーションアップにつながっています。(※)
顧客管理に加え、売上・支払に関するデータの連携を実装し、取引先・担当者・荷降場・エリア別といった観点で前年比増減実績の可視化を行い、課題や分析が行える環境を整え、数字に対する意識付けと日々の営業活動に活かされています。

事例紹介2:りそなデジタルハブ支援によるSansan導入

真空蒸着加工をはじめとした、表面処理加工を得意とする津田工業株式会社。同社が感じていた課題は、「展示会に出展し名刺交換などを実施するが、アフターフォローに時間がかかってしまいアプローチが進まない」、「営業にアナログな業務が多く、記録に残っていない」「情報収集やアプローチが非効率的」といったものでした。
そこで名刺管理を軸に様々な機能で営業活動を支援できる、Sansanを導入することに。それまで各担当者がアナログで管理していた名刺をデジタルで一括管理し、営業対象の連絡先などのデータを整理することができました。これにより、いつでもアプリで取引先との最新の情報を確認でき、一括・個別のメール送信などもデータ参照により手間なく行えるようになったのです。手間を削減し、効率的に情報を確認・更新できる体制を整えたことで営業アプローチも改善されました。その結果のひとつとして、課題であった展示会で名刺交換を行ったお客さまへのアポイントの取得率も10倍に改善したということです。

使われるCRMにするための導入設計

CRM導入の成果を最大化するためには、「導入して終わり」にしないことが重要です。
どれほど高機能なツールでも、現場で活用されなければ意味がありません。そこで有効なのが、次の3つのステップです。

  • 部門ごとの課題を明確にし、目的を共有する
    営業、事務、経営企画など、それぞれがCRMで何を実現したいのかを明文化します。
  • スモールスタートで導入し、段階的に展開する
    小規模なチームで運用を始め、成果を確認しながら他部門へ横展開するのが効果的です。
  • KPI設計とサポート体制の整備
    活用状況を定量的に把握し、課題が出た段階でフォローできる仕組みをつくります。

ただし、この定着化ステップも、経営層が本気で活用を推進し、現場にその意義を浸透させることが前提です。
経営が「CRMを使う理由」を明確に示し、全社で共通の目標として運用に取り組むことが、長期的な成功につながります。

導入後の運用を安定させる2つの工夫

CRMは継続的に使われてこそ価値を発揮します。そのためには、利用者にとって「使いやすい環境」を整えることが欠かせません。運用を安定させるためのポイントは次の2つです。

  • 入力項目の最小化とテンプレート化
    必要最低限の情報をテンプレートで整理し、入力負担を軽減します。
  • 既存システムとのAPI連携や、ルーチン業務との統合運用
    営業が入力した顧客データを、事務部門では請求・契約処理に、経営企画では分析・戦略立案に活用できるようにすることで、部署ごとの二重入力や確認作業が不要になります。
    結果として、営業担当の入力負担、事務担当の転記作業、管理職の報告集約作業のいずれも軽減され、全体最適が実現します。

CRM(顧客関係管理)は単なる顧客情報の管理ツールではなく、情報をもとに顧客との関係を築き上げていくもので、組織の意思決定力と営業現場の即応力を高める「戦略資産」です。
情報を共有し、活用する文化を築くことで、営業力は「個人の経験」から「組織の強み」へと変わります。
定着と運用までを見据えたCRM活用で、営業活動を次のステージへ引き上げることを検討してみてはいかがでしょうか。

※ りそなデジタルハブ 「Salesforce導入でリアルタイムな情報共有による営業活動の”スピードアップ”と”見える化”を実現。」

りそなBiz Actionではこれらの資料もご用意しております。ぜひご活用ください。

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2026年2月6日時点の内容となります。
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