中小企業も今すぐSDGsに取り組むべきって本当?

「大手企業はそういう取り組みをしているみたいだけど、うちには早いかな……」
SDGsやSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)への取り組みを聞かれて、このように答える方は少なくありません。特に中小規模の企業では、資金・人手を割く余裕などない、という意識が先にきてしまい、喫緊の課題として捉えることは難しいでしょう。むしろ、SDGsやSXという言葉を聞くと条件反射のようにコストを思い浮かべる方もいるかもしれません。

ところが日本の外を見てみると、SDGsやSXに対する認識は、日本と真逆の捉え方をされているようです。取り組まないことは事業継続に関わる深刻なリスクである、と捉えられているのです。

その深刻なリスクとは、どういったものなのでしょうか。何か対策はできるのでしょうか。詳しくお届けいたします。

SDGsを考慮しない=近い未来の事業リスク?

海外はもとより国内の大手企業も脱炭素化を目指し始めました。カーボンニュートラルへの取り組みに対する目標値を公開したり、自社のサプライチェーンへもCO2排出削減の取り組みを求めるなど、具体的な施策が発表されています。

SDGsが掲げる17のゴールは地球温暖化の他に海洋や森林といった自然環境への影響、また社会活動や経済活動など様々な分野にわたります。大企業や海外企業と直接取引がなく、自社の事業には影響がないと安心していても、サプライチェーンを通じて突然、対応を迫られる恐れが出てきています。

また、企業だけではなく消費者にもSDGsの認識が広がり、地球環境や人、社会に配慮した消費・サービスが選ばれるようになってきています。それらを選ぶことを「選択的消費(エシカル消費)」といい、購入の際の新たな付加価値となっています。

このように大量生産、大量消費というような短期的な考え方ではなく、限りある資源は大切にしようといった中長期的な考え方へのシフトチェンジが起きている中で、海外や大手企業と繋がりがないからと短期的な経営を続けることはいつまで可能でしょうか。SDGsやSXを考慮しないことは、企業の規模や事業内容を問わず、どのような企業であっても事業リスクになり得ます。

SDGsの視点で経営を見直したA社

SDGsの取り組みを行なっている企業の中には、「中長期的に経営戦略を考えた結果、積極的にSDGsの視点を取り入れた」という企業も少なくありません。

老舗製造業A社の例です。
A社では、固定概念にとらわれない柔軟な経営方針をとってきました。しかし、近年の激しく移り変わる時代の流れにどのように対応すればいいか考えていたところ、SDGsを軸に経営を考えてはどうかと、りそな銀行から提案がありました。まずは役員をSDGs推進大臣として任命。会社一丸となってSDGsを推進するために、従業員がSDGs17の目標と自社事業の関連性をマッピングし、業務がどのようにSDGs目標達成につながるかを可視化。17の目標ごとに年間目標を立てて、継続的に取り組みました。その結果、製品の品質向上・従業員の働き方改革・業務プロセスの改善など数多くの成果につながり、優れた科学技術も高く評価されました。

SXは社会の持続にも、中長期的な自社企業の継続性・成長性にも繋がっているのです。新しい取り組みにはコストを要することも事実ですが、日本でもSX事業に対する補助金や税制優遇制度などの整備が進みつつあります。

ここまでの話で、SDGsやSXへの取り組みは将来の事業リスクを低減し、新しい事業機会を発掘できる契機であることをお伝えしました。

現在では、各金融機関がサステナビリティに関連する商品・サービスを打ち出しており、SX推進のコンサルティングを受けることもできます。

まだ取り組めていない企業も多い今だからこそ、早期に着手することが競争力強化につながると考えると、利益追求という観点からも検討に値するのではないでしょうか。

SDGsについて、わかりやすく資料にまとめましたのでこちらもぜひご活用ください。

【該当するSDGs目標】

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2023年12月15日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
記事に関するお問い合わせは、お手数ですがメールにてご連絡をお願いいたします。