3か月に一度、マーケット情報や不動産に関する市況、最新のトピックスなどをお届けします。本記事は2026年夏に発行された、関西向けの内容となります。
【Market REVIEW】宿泊需要は高水準も前年割れが続く
大阪府・京都府の延べ宿泊者数は、インバウンド需要の回復を背景に2025年にかけて大きく増加しましたが、2026年は高水準を維持しつつも、前年を下回っています。宿泊旅行統計調査によると、2026年5月は京都府が286万人泊(前年同月比▲9.3%)、大阪府が428万人泊(同▲19.6%)となりました。外国人延べ宿泊者数についても、両府で減少しました。一方、外国人宿泊者の割合は京都府で約53%、大阪府で約45%と依然として高く、特に京都府では外国人宿泊者数が日本人を上回る状況が続いています。
- インバウンド消費動向調査によると、2026年1~3月期の訪日外国人旅行消費額は京都府で約1,226億円(前年同期比▲8.5%)、大阪府では約3,154億円(同▲16.9%)となりました。宿泊者数・消費額ともにこれまでの急速な拡大から一服感がみられており、今後のインバウンド需要の動向が商業・ホテル市場にも影響を与えると考えられます。

GDPは3四半期連続プラスも内需に弱さ
- 2026年第2四半期の国内実質GDP成長率は+0.3%(前期比、季節調整値)となり、3四半期連続のプラス成長となりました。個人消費は▲0.0%と8四半期ぶりのマイナスとなったほか、民間住宅や企業設備も減少し、民間需要には弱さがみられました。一方、政府最終消費支出は+1.6%となりました。
- 内外需要別の寄与度では、内需が▲0.2%ポイントとマイナス寄与となる一方、純輸出は+0.5%ポイントとプラス寄与となり、外需が成長を下支えしました。

小売販売は増加継続も伸びは鈍化
- 商業動態統計によると、2025年の年間小売業販売額は157兆5,080億円(前年比+1.4%)となり、5年連続で前年を上回りました。2026年6月の小売業販売額も4ヶ月連続で増加しましたが、伸び率は縮小しており、足元では増加ペースが鈍化しました。
- 業態別では、百貨店やドラッグストア等が前年同月を上回る一方、スーパーや家電大型専門店、ホームセンターは下回るなど、動向にばらつきがみられます。日本百貨店協会によると、6月の全国百貨店売上高は前年同月比+2.3%と、6ヶ月連続で前年同月を上回りました。インバウンド売上は円安基調や高額品需要を背景に同+29.8%と大幅に伸びています。

新築マンション価格は引き続き高水準に
- 不動産経済研究所によると、2026年上半期(1~6月)の近畿圏における新築分譲マンションの平均価格は5,453万円(前年同期比+5.7%)となりました。㎡単価は98.0万円(同+2.1%)と、上半期として6年連続で最高価格を更新しました。発売戸数は7,329戸(同+3.8%)と前年を上回った一方、初月契約率は71.7%(同▲5.4ポイント)と低下しました。
- 足元の6月については、発売戸数が710戸(前年同月比▲13.6%)と2ヶ月ぶりに前年同月を下回りましたが、平均価格は6,421万円(同+23.4%)と大幅に上昇しました。初月契約率は62.8%と2カ月連続で70%を下回っており、価格上昇が続くなか、購入者の慎重な姿勢もうかがわれます。

オフィス市況は堅調に推移
- 三鬼商事によると、2026年7月の大阪ビジネス地区における平均空室率は3.24%(前年同月比▲0.45ポイント)となりました。新規供給の影響による上昇はみられるものの、引き続き低水準で推移しています。平均賃料は13,411円/坪(同+7.95%)と上昇が継続しており、堅調なオフィス市況となっています。
- 大阪府「大阪の就業状況」によると、2025年の大阪府の就業者数は481.6万人(前年比+1.6%)と、前年から増加しました。雇用の拡大が、オフィス需要を下支えする要因になっていると考えられます。

※大阪ビジネス地区=梅田地区、南森町地区、淀屋橋・本町地区、船場地区、心斎橋・難波地区、新大阪地区
【Market TOPICS】不動産鑑定問合せ件数の推移(関西圏)
- 関西圏の不動産鑑定問合せ件数は、2025年Q2に過去最高水準となった後、2026年に入りやや落ち着きがみられるものの、引き続き2020年を上回る水準を維持しています。
- アセット別では、レジデンスへの問合せが引き続き高水準で推移しています。

(注)関西圏:京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県

(注)関西圏:京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
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